理事長所信

基本理念

遊ぶ~Let‘s Enjoy Playing

基本方針

1. 魅力的な個人を確立するための例会

2. 遊ぶ場所となる公園づくり

3. 地域の伝統に遊びの要素を取り入れたイベント事業

4. 遊びを体験する例会

5. 10名の会員拡大

理事長所信

【はじめに】

1949年、明るい豊かな社会の実現を理想とし、責任感と情熱を持った青年有志による、東京青年商工会議所が設立され、日本のJC運動は始まりました。
そのムーブメントは各地に行き渡り、阿南青年会議所が1966年に設立され、これまで多くの先輩方が崇高な理念を掲げ、情熱を胸に勇往邁進し、歴史を紡いで来られました。
地域のために出来る事や、あるべき未来図を常に追い求めるという想いの灯は、半世紀以上経ても消える事はなく、2020年、第54代理事長である私を筆頭に、現在の阿南青年会議所メンバーに受け継がれる事となりました。

【県南域の現状】

私は子供から大人まで、幅広い年代の多くの方々と出会う機会があります。そして、会う度に様々な驚きや発見がありました。
阿南市は「野球のまち」を標榜しています。しかし、実は他のスポーツも盛んで、小学生のミニバスケットボールや陸上、高校のバレーボール・剣道などは全国大会に出場するレベルなのです。また、中学では県下唯一となるジャズバンド部があり、神戸や浜松など、様々な地域から招待され、その音色を響かせています。
その他、県南ではサーフィンが出来る海岸が多くあり、サーファーがその波を楽しんでいます。さらに、波が無い時はSUPの体験も出来ます。これら海でのレジャーは徳島県内のみならず、全国の人達を惹きつける魅力となっており、それを目的に移住した人が多くいるのです。加えて、釣りも海のレジャーです。県南は非常に魚が豊富な海で、釣りをするために関西方面から多くの方が訪れています。
また那賀町では、2015年に徳島県版地方創生特区「徳島ドローン特区」に認定され、地域おこしの起爆剤としてそれを活用しています。
この様に私達の町は、人々の気付いていない活気や自然に満ち溢れた町なのです。
しかし、町の人達は口を揃えて言います。
「徳島は何もない。」
伝えきれない程の素晴らしい魅力があるにも関わらず、他方ではこの言葉がよく聞かれます。残念な事にこの言葉は、子供から大人までの共通のワードとなっています。
ところが自身を鑑みた時、共感できる部分があります。
文化育成を担う本屋も徐々に姿を消し、レジャー施設なども無いため、帰省した人達は何もせず、ただただ時間を潰します。

私もふと思う時があります。
「徳島は本当に面白いのか?」

【掲げるテーマ】

そこで私は、「遊ぶ~Let‘s Enjoy Playing~」をテーマに掲げます。
スポーツの活気や県外の人が足を運び、定住に繋がるアウトドアの魅力があるにも関わらず、なぜ「何もない」のか。
それは、その言葉を発する人達に「きっかけ」が無かったのだと思います。
「野球のまち阿南」は、市民全員が野球をした事があるのでしょうか?
海の町である美波町の人達は、サーフィンをした事があるのでしょうか?
ドローン特区である那賀町の人達は、ドローンを飛ばした事があるのでしょうか?
遊ぶ場所や資源が豊富にあるにも関わらず、「きっかけ」即ち、機会の提供を受けられなかった人達は、「何もない」と感じてしまうのではないでしょうか?
遊びは人々の心を育みます。人との交流。競争心。向上心。笑い。
人の心を豊かにする経験が少ない事により、町のハード面のみが幸せの指針となっているのです。

【JCとしての活動】

私達は、子供の頃に触れてこなかった遊びを事業を通じて、今改めて体験する事とします。
遊ぶ事により、今だからこその気づきや発見が多くあるのではないでしょうか?
少し歩く事が出来る様になった赤ちゃんが、手や足や口を使い様々な体験をし、いたずらをして怒られたり褒められたりする様に、遊ぶ事は成長の原点なのです。
JCでよく言われる「修練」と「遊び」という言葉を並べると、イメージこそ異なるものの、その本質は同じです。
我々はJC活動で遊び、体験し、学び、仲間と共に腹の底から笑い合います。

【魅力的な個人の確立】

現代人は時間に追われ、忙しさの中で「遊び」に時間を捻出する事が難しいと思い込んでいます。特にそれが興味の無い事や初めての事に対しては、なおさら時間を費やそうとはしません。
しかし、体験しなければ、一生続けられるような新たな趣味やきっかけには出会えません。今一度、自分自身を見つめ直し、自分らしさや自分が面白いと思える何かを探求する必要があります。
「遊び」の機会を通し新たな趣味を得て、その魅力を他者に伝えられる様な影響力のある人材を育成する例会事業を開催します。

【遊び溢れるまちづくり】

徳島県南域には、伝統ある祭りが数多く開催されており、それらは地域の有志により、連綿と受け継がれてきました。しかし、人口減少が進む中、祭りは人が集まらず、出店の数は減少し、祭りは衰退していくという負の連鎖に陥っています。そこで我々は、地域の伝統に遊びの要素を取り入れ、参画する事業を展開し、地域の文化継承の一助とします。
また、多くのイベントは、天候により開催そのものが大きく左右されてしまいます。これまでの地域の特性を活かした観光事業を維持しつつ、雨でも楽しめるアクティビティを体験する例会事業を開催し、新たなまちの発展へと繋げます。
さらに、人口減少が著しい地域では新たな世帯の流入が見込めず、今や子供の笑い声すら聞こえない状況です。そこで、人と人とのふれあいの場である公園を作る事で、幸福度を高め、郷土愛の醸成へと繋げます。

【組織拡大】

「JCしかない時代」から「JCもある時代」へと変わっていく中、私達も変革の時期を迎えています。残すべき伝統を未来へと繋ぎながら、時代に合わせた組織へと変革を行います。
一年を通じ遊ぶ事を真剣に追及し、自分達の魅力を高めつつ、これまでの慣例に捕らわれない柔軟な組織を目指しながらも、阿南青年会議所を未来のメンバーにも体験してもらうため、新入会員の拡大をメンバー一丸となって取り組みます。

【さいごに】

人工知能が人間を超える「シンギュラリティー」(技術的特異点)は、2045年に到来すると言われています。そこでは、モノが知能を持ち対話するという、これまで人類が足を踏み入れたことのないステージが到来します。テクノロジーが我々の代わりとなって仕事をする事により、我々はヒマ社会へと突入します。
その時代に生きる武器となるのは、IT技術はもちろん、「遊び」ではないでしょうか?「遊び」が発展し、今は無い新たな仕事を生み出しているかもしれません。「遊び」に没頭する事により、人間らしさや存在意義を失わずに暮らせるかもしれません。

私は想像します。

「遊び」が溢れる町の豊かさ、「遊び」を沢山知っている人の魅力を。その時自然と心が弾み、笑みがこぼれます。「遊び」は「まちづくり」「ひとづくり」の重要なエッセンスです。
その事を心に留め、私はメンバーと共に、新たな未来を築き上げる決意です。